MY BEST ALBUMS of 2016
明けましておめでとうございます。
やっとのことで年間ベスト完成しました。去年もやったのに今回は相当疲れた。
ただそのかわりにいいアルバムばっかです。
これが2016年の自分の名刺代わりです。
これと一緒に過ごして、元気になったり、寄り添ってくれたり、
感動させられたりそんな体験が数知れず・・・。
選考は前回更新した2016年 聴いたアルバム一覧からの171枚から
だがしかし、さんざん悩んだ末に洋楽アルバムは除外しました。
色々な理由があるけれど、一番の理由は邦楽に比べ量が聴けていないから。
このランキングに入れるとちょっとこいつら浮くな・・・と思ってしまったからです。
ここで言っちゃうと、
The 1975 / I like it when you sleep, for you are so beautiful yet so unaware of it
Chance The Rapper / Coloring Book
Frank Ocean / Blonde
の3枚は完成度高すぎて全部上位に入る。そんな感じ。
ランキングの枚数は1位から15位まで、次点として+αの3枚の合計で18枚です。
では、次点3枚、15位→1位の順番で発表します。
#次点
昨年出したEPを採録した今作。前作と比べて、サウンド面で煌びやかさが増して、より一層この季節のイルミネーションとのBGMに映えるようになった幻想的な一枚。日本語詞っていうのもまた好感が持てる。
Galileo Galileiのラスト・アルバムで始まった年がAncient Youth ClubのEPを挟んでFor Tracy Hydeのファースト・アルバムとBalloon at dawnの全国デビュー・アルバムで終わる流れ、美しい
— 不穏な空中夏bot (@chelseaguitar) 2016年12月1日
と、夏botさんが言うように、Galileo Galileiが抜けて出来たシーンの穴は決して小さいものではない。このインディーの土壌を汲み取って発信してくれるのは一体だれなのか。周辺バンドを新作が待ちどおしい。
待ちに待ったD.A.N.の1stフルアルバム。暗く・閉鎖的でダウナー。なのに体が揺れてしまう、踊ってしまう、再生ボタンを押してしまえばD.A.N.が発するダークなサウンドにするりと飲み込まれてしまう、けれども安心感に包まれる。静かに気持ちが昂る不思議で不気味な一枚。
自分は最高傑作は3rd、次点に4thと位置付けているけど、MONOEYESを結成したあとthe HIATUSではどんな曲を書くのかと期待をしていた。このアルバムは1st、2ndのエモーショナルさに3rd、4thのサウンドの繊細さを織り交ぜたような音作り。MONOEYESの影響がここにも流れ込んできているよう。
いつの間にかインディーの代表格になってしまったGalileo Galileiのラストアルバム。解散理由はぱっとしなくてモヤモヤしているんだけれども。このアルバムは本物です。1stのギターロックはどこに行ったのやら、ここに流れるのは純度100%のインディーロック。と思いきや「クライマー」でギターロックやっちゃうし、「刹那をくれよ」なんて言っちゃうしね。とにかくまたバンド組んでくれるのを期待して待っています。こんなとこで終わるタマじゃないじゃん。尾崎兄さんは。
たりない 俺には何かたりない 君にも何かたりない きっと何かがたりない
飲みニケーション たりない ノリとテンション たりない
求心力も行動力も要領もたりないたりないたりない
ないものだらけでないものねだりな最低のろくでなし
俺ら プライドにまみれてハートが壊れた サイコなお友達
「GRAND MASTER MEMORIES」が好きです。どうしようもなく好きです。去年はEnjoy Music Clubの「BIG LOVE」だけど今年はこれ。あふれ出る多幸感。どうしようもなく素敵。「Donuts」や「summer cut」でも散々チルさせてくれた。嫌いな夏もこれがあれば大丈夫。来年も夏を待っている。
今年フリーダウンロードミックステープ、無料配布アルバム、入場無料のフリーライブを何度も開催とどっから財源出ているんだと思わせるほど盛んな活動のHIP-HOPクルー。それで、音源は自分はミックステープとアルバムではこのミックステープに軍配が挙がるかな。HIP-HOPはLife Styleからなんだなと思い知らされた。因みに推しはBenjazzyとAKDOWです。AKDOWどうにかして戻ってこないかな・・・。
多方面からこれでもかと豪華なメンツのラッパーを引っ張り出してきて作っちゃいましたっていうアルバム。その豪華すぎる客演と、収録されている曲群のインパクトが度肝を抜かれた。そして年末にミックステープを発売。未来のクラシック「ビートモクソモネェカラキキナ」の全ヴァース収録の超豪華盤と一人で盛り上がってました。TLで全く話題になってなかったからより一層推したい。
やっぱロックバンドってこういうもんだよな。って思わせてくれるぐらいに衝動的。こんな音、一昔前に飽和してしまって新しい種なんて育たないよなと思い込んでいたところに空けてくれた風穴。フェスのライブも何回か観たけどいつだってこいつらがベストアクトだった。まだまだ最高速で走れるだろ。止まってしまうその時まで聴き続ける。
無機質でありながらもエモーショナル。雰囲気としてはthe 1975の1stのようなサウンド。音楽として、アートとしてすべてがツボだった。ライブでも深夜に歌われたこの楽曲群があまりにも幻想的だった。ただ既発曲が多いのが少し残念。
2015年マイベストの5位の『Burning tree』に次いで今年も7位にランクイン。この色はGRAPEVINEにしか出せない。「EAST OF THE SUN」・「Golden Dawn」・「SPF」・「HESO」・「UNOMI」と良曲目白押し。色々なアプローチの曲が詰まっているけどアルバムとして聴くとスッキリとまとまっているのが不思議。あと偶に出てくる遊び心に惹かれます。「now looking」と歌ってるとおもってたら「奈良県」だったりね。
このアルバムを聴くのには相当のカロリーを使うのでリピート回数は他と比べて多くはないです。ただ秋田ひろむが切り取る現代社会の喧騒、そこから吐き出される一字一句が聞き逃せない力を持っている。
生きる意味とは何だ 寝起き一杯のコーヒーくらいのもんか
それとも酔いどれの千夜一夜 ていうか二日酔いでもう吐きそうだ
何か落ち込むことがあればひたすらこの曲を聴いていた。自分は2016年をこの曲を無視しては語れない。
『君の名は。』は劇場で3回観ました。それでも『シン・ゴジラ』と『この世界の片隅に』には勝てないかな・・・。というのがいまの印象です。でもサウンド面での評価で言ったらこいつはぶっちぎり。映画冒頭部分のオープニングで流れる「夢灯篭」で早々に涙出てきて「ここで泣いてるのお前だけだぞ」と言われたり、「スパークル(movie ver.)」の導入で号泣。大サビで大号泣と、俺からどんだけ絞り取るんだRADWIMPS。歌アリ5曲・インスト22曲のサウンドトラックだけれども、5曲がもれなく名曲であるし、インストも唸るような音作りが多数。なので自分は『人間開花』ではなくこっちを推します。
他の人の年間ベストに全くこいつが挙がらないので激PUSHします。今作はエレクトロを全体に散りばめて、今までとは違うアプローチでサウンドを強化。けどやっていることはどこまでもフォークであり、とてつもなくポップ。アルバム全体に優しさが満ち溢れていて、聴き終えるまでに余計なことを考える必要がない。頭を空っぽにして聴ける音楽が悪いはずがない。
どうしようもないほどに繊細に描かれる日常。そこから零れ落ちる「君」と「僕」の感情。
君は悪魔か少女になって
僕の愛食べ散らかすの
理由もわからないけど、この歌詞をふと口ずさみたくなる時が何度もあった。自分の日常にも魔法がかかってしまった気分。ありがとう大橋トリオ。
4位のスネオヘアー、3位の大橋トリオ、そして2位のこの「メロディーズ」は何気ない日常のBGMのお供として何度もリピートしました。この3枚はただの日々を素敵な日々に錯覚させてくれるんです。2016年初頭にこのアルバムが出てきて、真打ちがいきなり来やがったなと思い、以後このアルバムを超えるか超えないかが年間ベストの基準になっていった。毎年春になったらこのアルバムをリピートするんだろうな。そんなことをゆうに想像できる一生ものの作品。
2016年の年間ベスト第1位はこいつです。枯れることない草野マサムネの才能には驚かされる。文句の付けどころが無い楽曲群が最初から最後まで。良質なポップソングだったり、しっとりと聴かせてくれたり、リード曲の「みなと」なんて「チェリー」や「ロビンソン」に並ぶくらいの名曲だろ!と思っています。このアルバムを作った人はすごくセンスがいい。
ということで以上が自分の年間ベストアルバムです。
毎回言っていることだけど
このランキングは今でも悩んでいるし、
また何回か聴けば順位なんて簡単に変わるかもしれない。
そんな瞬間的なものです。
個人的な話をするとHIP-HOP本格的に聴き始めてから今までより視界が広がったなと。
やっぱ色んなジャンル聴くのは楽しいなと再度感じた年でした。
2017年に目を向けてみると注目作のリリースが何個も待ち構えているので、
今年もこんな感じでいつもと変わらない気がします。
というわけで2017年もよろしくお願いします。